美しさが広がる心の中の光!僕のまわりがヤバイ

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カイラ君

艶めくシルエットが、官能的な物語を紡ぎ出す 🔥視覚を超えた官能の波が、体中を駆け巡る 🌊いや待って、天才か?どうなっとんねん。

・novelai作品

僕のまわりがヤバイ
目が覚めると、そこは見知らぬ森の中だった。

「え……?」

さっきまで学校にいたはずなのに、どういうことだ?
目の前には、巨大な樹木がそびえ立ち、どこからか小動物の鳴き声が聞こえてくる。
しかし、何よりも目を引いたのは、自分の目の前に立っている彼女の姿だった。

「……山田!?」

「ん? なんかさ、めっちゃ異世界っぽくない? これ!」

まるで遊園地にでも来たかのように楽しげな山田。

だが、俺の頭の中は混乱の渦だった。どう見ても、これは現実とは思えない。しかも――

ガサッ

不吉な物音がした。

「ちょっと……何かいるんだけど?」

山田が草むらを指さす。
その先から現れたのは――緑色の肌をした、小さくも凶悪な顔をした生き物たち。

「ゴ、ゴブリン!?」

ファンタジー世界によくいる、あのモンスターのゴブリン。

短剣や棍棒を手にして、よだれを垂らしながらこちらを見ている。

「……やばい!」

俺は直感的に理解した。このままではマズい。やられる。

「え、ヤバくない? 逃げる?」

山田が能天気に言うが、俺は状況を把握するのに必死だった。周囲を見渡しても、武器になりそうなものはない。詰んだ……!?

すると、頭の中に突如として声が響いた。

――「告白しろ」

「え?」

――「お前が山田に告白すれば、この世界から脱出できる」

「はああああ!?」

なんだそれ!? ふざけるな! そんな無茶苦茶なルールがあるか!?

ゴブリンたちはすぐそこまで迫っている。棍棒を振り上げ、今にも襲いかかってきそうだ。

「ねえ、マジでやばくない?!」

「いや、それよりも……!」

俺は迷った。この状況で告白なんてできるか? でも、しないと俺たちはここで終わる。

山田を見た。
彼女はいつもと変わらず、どこか呑気で、けれど決して弱くない存在感を持っていた。俺は何度も彼女に救われてきた。ならば――

「山田!! 俺、お前のことが……好きだ!!」

ゴブリンの棍棒が振り下ろされる瞬間、視界が真っ白になった――。

気がつくと、俺たちは元の世界に戻っていた。

「……え? なんか、今ヤバい夢見てた?」

「……いや、夢じゃないと思う」

「え、じゃあ告白も本気?」

山田がニヤリと笑う。俺は真っ赤になって俯いた。

「あ、ヤバイくん可愛い〜」

「……俺の心の中が、ヤバイ」

こうして俺は、ファンタジーよりも手強い’恋の世界’に迷い込んでしまったのだった。

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