








カイラ君
心の奥まで響く、甘美な世界🌺
社の下に住む黒い猫がいた。
名をタンゴ。
最初に会った時、タンゴはその黒い毛に滴を作っていた。
つまり濡れていた。
濡れて震えているタンゴをやさしく抱いた。
それから僕はタンゴにエサを持っていくことが日課になった。
エサを持っていくとタンゴはおいしそうに食べた。
今日もタンゴに会いに行こう。
そう決めて社に向かった。
社にいたのは少女だった。
タンゴはいない。
最初に会った時、その少女はその黒い毛に滴を作っていた。
つまり濡れていた。
そして僕は彼女にやさしく抱かれた。
※この作品は『コミックB地区 Vol.3』に収録されています。重複購入にご注意ください。